まえがき
漱石がハイカラになった理由
漱石は正真正銘のハイカラ/漱石のおしゃれな家系/コンプレックスはおしゃれの原動力/もうひとつのコンプレックスは低身長/本書の構成
第一章 ハイカラ漱石の洋服
学生服:外国人教師から錠前屋に間違われた服
夏の制服は欧米の労働着?/大学名の変遷と制服・制帽の制定/漱石作品に登場する学生服・制帽
燕尾服:正装の借し貸り
燕尾服は夜の正装/ロンドンで購入した燕尾服/燕尾服の貸し借り/満韓旅行で借りようとした燕尾服/漱石作品に登場する燕尾服
フロックコート:ロンドンで購入した礼服
イギリス仕立てのフロックコート/新調のフロックコート/見合いと結婚式でのフロックコート/漱石が譲ったもう一着のフロックコート/漱石作品とフロックコート
モーニング:就職に失敗した思い出の服
学習院への就活で誂えたモーニング/よそ行き着になったモーニング/漱石作品とモーニング
背広:教師時代の制服的存在
漱石のトレードマーク服/松山中学時代の背広/熊本時代、漱石は教授服を着ていた/イギリス留学前に誂えた背広/イギリスでの背広着用の失敗/帰国後の背広の着こなし/明治天皇の大喪の時に着た背広/漱石作品に登場する背広
オーバーコート:コートもマントも外套
カーライル好きの漱石と外套/漱石の日常と外套/漱石の親友・中村是公の外套/外套の歴史/漱石作品と外套
インヴァネス:洋服だが和服にも合わせる
和洋折衷の防寒着/原稿料でインヴァネス/漱石のインヴァネスはラッコかカワウソ?/漱石作品とインヴァネス
チョッキ:漱石愛用のチョッキの数々
写真とエピソードに残るチョッキ愛/漱石作品とチョッキ
第二章 ハイカラ漱石の身だしなみ
髪:漱石のイチバンのこだわり
猫が見た苦沙弥と人間界の髪型/お世辞に弱かった漱石/漱石作品と男性の髪
髭:漱石のトレードマーク
髭の形でわかる漱石の年齢/カイゼル髭とコスメティック
靴:足元のおしゃれこそ究極のハイカラ
靴が日本に入ってきた頃/漱石作品と靴
ネクタイ:洋行の思い出と友人たち
時代が変わるときの黒いネクタイ/友人・門人のネクタイの無作法/漱石作品とネクタイ
カフス:背伸びをしたおしゃれの象徴
寅彦土産の金のカフス/漱石作品とカフスボタン
鞄:ハイカラ旅行の必需品
洋行で用いた鞄の貸し借り/お気に入りの鞄/漱石作品と鞄
ハンカチ:婚約時代と出国の思い出
漱石と鏡子の見合い/漱石との別れのハンカチ/漱石作品とハンカチ
第三章 漱石のハイカラものがたり
万年筆:晩年の原稿に重宝したオノト
漱石の万年筆の変遷/晩年愛用したオノトは、魯庵から百間へ/万年筆を受け継いだ内田百間
電話:あってもなくてもいい存在
電話と漱石/漱石の電話トラブル
ピアノ:『三四郎』の印税で購入した楽器
漱石がピアノを買ったという謎
漱石の音楽教師への怒り
蓄音機:声を吹き込むか? 音楽を聞くか?
蓄音機に吹き込んだ漱石の声
友人の妻に聞かせた蓄音機
活動写真:歌舞伎嫌いの漱石の無関心
漱石は活動写真嫌い
漱石の日記に登場した活動写真
靴の木型:靴の形が崩れないように
本物のハイカラのみが持つ木型
オートストロップ:新し物好きの漱石の証明
漱石の髭剃りの秘密兵器
漱石の新しいものへの挑戦
エキザーサイサー:スポーツマンの証明
筋トレをしていた漱石
漱石の好きなスポーツ観戦
第四章 漱石作品とハイカラ
吾輩は猫である
原稿料で買ったパナマ帽/海老茶袴は女学生の俗称/仕立ての悪い服と山高帽
坊っちゃん
坊っちゃんはいつも絣の服を着ていたか?/教頭が赤シャツを着用する理由/松山時代の赤いタオル
虞美人草
金時計と銀時計、ニッケルの時計/金ぶち眼鏡は秀才のしるし
坑夫
赤い毛布は田舎者のしるし/漱石も被ったことのある赤毛布
三四郎
男心を惑わせるヘリオトロープ/襟巻はボーアかショールか
それから
シルクハットで鰻を食べる/フランネルがイメージする病弱/デパートに先駆けた勧工場の陳列販売
門
工プロンは職業婦人の代名詞/几帳面な漱石が好んだ石鹸と歯磨
彼岸過迄
魔法の杖代わりのステッキ/探偵もどきの目印になった黒い中折帽
行人
まだ珍しかったエレベーター/まがいもののアクセサリー
こころ
鎌倉由比ヶ浜は海水浴のメッカ/先生の奥さんの白粉は仮面なのか
道草
蝙蝠傘には禍々しいイメージもある/見世物のような子供の洋服
明暗
子供用の靴と間違えそうなキッドの靴/探偵が被りそうなハンチング
第五章 漱石の通ったハイカラ店暗
『虞美人草』と三越の深い関係/妻・鏡子と白木屋でのお買い物/漱石と銀座資生堂/漱石と天賞堂/漱石と白牡丹と白粉/漱石と京都のゑり善/漱石の髪と喜多床 |